2023年、この一枚!(その4)ドレスコーズ / 式日散花
続けて更新。これにてラストです。「この一枚!」と銘打って4枚目。
ラストは今年リリースの新譜です。
むちゃくちゃ聞いたし、これからも聞き続ける。何らかの事情で夜逃げする際には共に連れていきたい一枚(現実的にはipod classicと充電器を持って行くと思うがw)
【LP】ドレスコーズ / 式日散花(キングレコード/EVIL LINE NAS-2126) '23年
先に書いておくと、これ、先にCD(ボーナストラック付き)を買ったんですけれども、CD予約開始時にアナログ盤リリースの情報が出ておらず、後出しで「アナログ盤リリース決定!」みたいな展開でした。しかもその時点でCD発売直前、予約キャンセル不可という……。こういう商法(?)、なんとかならんのかな……。
で、購入したCDをitunesに取り込み、付属のDVDを数回だけ見て速攻で売りに出しましたw
そしてあらためてアナログ盤を予約して、後日とどいたのがこちらです。
とはいえ、けれどもしかし、内容は申し分なし。あまりにも素晴らしすぎて、というかメロディ、アレンジ、歌詞、どれをとっても自分に響きすぎて、ひたすらヘヴィロテしています。
というわけで、長くなりますが、全曲感想スタートです。
下に全曲リンク貼ってますが、とりあえず全曲試聴トレイラーを。
以下、めっちゃ長いです(3,300字強)
1.ラブ、アゲイン
イントロ無しで歌い出す小気味の良いロックンロールナンバー。キャッチーで、ひたすら切ないメロディと歌詞。
英雄では なくても
ともだちとしてでは なくても
もう 朝がこなくても
すべて まぼろしでも
なぜ、志磨遼平はわたしの人生のワンシーンを知っているんだ?という気にさせる歌。切ない、最高。
2.少年セゾン
アルバムの先行曲としてMVも発表されていた曲。
昔のソウル/R&Bみたいなビートのポップソングで、全体的にエコーのかかったサウンドも特徴的。エコー感はこのアルバム全体に漂ってるんだけど、この曲は特に。
日傘まわす ぼく退屈
というくだりは"夏なんです"(はっぴいえんど)インスパイアだそうで、こちらは明るい曲調なんだけど歌詞の内容は、哀愁とエロスがうっすらと漂うような。エロスを感じるのはMVのせいもあるのかも。
ロケーション的に「死」を連想させる内容……。亡くなった少女が真夏(お盆)に犬に会いに戻ってきたのか、はたまたその逆なのか。
3.若葉のころ
冒頭二曲に続きアップテンポなナンバー。
はじめにきみを 名づけたのは
パパやママでも ないよ
-
かえろう マリ
かえろう マリ
ぼくとおなじとこへ はやく
といった歌詞から『人でなしの恋』のようなものを想起させつつ、先の曲のMVとの関連で、もの言わぬペットとの別れ(死別)を歌ったものとも考えられるか。
かえろう マリ
かえろう マリ
どうして なにもいわないの
という締めからも死別を連想させる。切ない。曲調はポップなのに。
そういや、ビージーズにも同名の曲があるけど……あんまり関係ない…こともないのか。
4.襲撃
本アルバムの問題作、というか衝撃作。
これもまた先行で配信されてたMVがあった作品、いわゆる先行MV三部作のラストです。
このMV、本作6曲目"最低なともだち"の後日譚のような内容なので、それを見た前提で書きますが。
まず、白いシャツの重喜(大東駿介)は果たしてどちらの少年なのか?あの日、部室でキスをした方?された方?
そして黒と赤のドレスコーズ(志磨遼平)はあの日の少年に憑りついた死神?それとも体を乗っ取った存在?
そもそもこの海辺の舞台は彼岸?此岸?
考えれば考えるほど分からない。どちらとも受け取れるので結論が出ない。でもよく分からんから、それがまたいいのかもしれない。でも、絶望という一言で片づけるのは違うと思うんよな、MVを最後まで見ると。
みんなの解釈を教えてよ。
MV中でドレスコーズが灯す線香花火はあの日の部室("最低なともだち"のMV)の花火、そしてそれが少しずつ大きな花火に持ち替えられていくのは過ぎ去った年月を暗示しているのかなと。最後の大きな花火が折れ曲がっているのは関係が壊れてしまったことを示していて、それを投げ捨てた瞬間に二分割画面の重喜とドレスコーズがシンクロする。歌詞ともシンクロしている。とにかく演出が素晴らしい。
5.メルシー、メルシー
欧州ジャズのような曲調でクールダウン。わたしの筆(キーボードタッチ)もクールダウン。
志磨遼平のフレンチ魂が炸裂した静かな曲。ええ曲や。
LPではここでA面終了、よき余韻が味わえます。
本作の中でもかなり好きな曲なので、秋のツアーでセットリストから外れてたのは残念だったな。12月の恵比寿ではこの曲と"さよなら、ベイビー・ブルー"(毛皮のマリーズ)が続けて披露されたそうで、うおぉー!w
見たかったー!
さて、ここで一息、席を立ってターンテーブルに向かい、LPをひっくり返しましょう。
6.最低なともだち
ここからB面。先に書いた"襲撃"の前日譚、少年の日の思い出……。
不穏な響きのシンセが印象的な曲で、先行MV三部作の第一弾。
曲の途中で死神(?)に扮した志磨遼平がフレームインしてくる瞬間が何回見てもぞくぞくする。カウントダウンするかのように指を立て、ともだちとしての関係の終焉を告げに来たのか、それとも死期を告げに来たのか……。
MVのラストの花びらが切なく、不穏。
途中で出てくる線香花火など、続編の"襲撃"に繋がるヒントもあったりして。
7.在東京少年
ここでぐっと'80年代シンセファンクっぽい曲調に。完全にロキシー・ミュージックの"Same Old Scene"ですよね……(小声) いや、しかし超クール!
'80年代に想像していた近未来への憧れ(NEO TOKYO的な)のようなものを歌い、でも2023年の現実はそうでもなかった…サヨナラ……みたいな歌なのかな。これもまたある意味で別れの歌なのかもしれない。
ちなみに(小声)
8.罪罪
優しい曲調で、何かを失った二人を優しく見守るような切ない歌詞の曲。
アルバムの流れ的に"最低なともだち"と"襲撃"の二人を思わせて、より切ない。歌詞をよく読めばこの世から消えていこうとする二人ともとれるわけで……。
あのよろこび あのかなしみ
それすらも すべては夢でした
まもなく 鐘がなる お別れの
-
祈りの果てが ここなら
ぼくらはけだかく おちて行こうか
光おとずれぬ 春の日
切ない、ハーモニカの音色も切なさに拍車をかけている。
アウトロが"ラバーズ・コンチェルト"っぽいのもまた印象的というか、象徴的。
9.式日
ピアノで始まる静かな曲でアルバムの〆。ギターソロとアウトロのギターが咽び泣いていてむちゃくちゃ良い。
はじめての 別れ
いつか こんな 別れにも
ならされてゆくなら
今日が ぼくの
はじめての 式日
この歌詞で締められるアルバム、志磨遼平のインタビューで次のように言われていて、なるほどなとストンと腑に落ちた。
初めて身近な人の死を体験し、今までに味わったことのない感情が起点となったアルバム『式日散花』。
なるほど。
秋のツアーで本編最後にこの曲を披露し、アウトロで花びら(紙吹雪)をステージに散らせていた志磨遼平が印象的だったな。
これにて終了。いいアルバムや……。これがわたしの『式日散花』の感想、あるいは解釈だ。
オマケ
CD版BONUS TRACK.ドレミ
映画『零落』の主題歌。歌詞の言葉遊びが面白い、けれどMV含めてむちゃくちゃ退廃的。緩くうねるベースラインが"Don't Let Me Down"(ビートルズ)っぽいと思ったら……。
非常に個人的な話なのですが、冒頭に登場する猫のような目をしたショートカットの風俗嬢役の女性(趣里)がむちゃくちゃタイプで、これは危険だ……と思って映画は見に行きませんでしたw しかしMV冒頭のセリフ、刺さるわ。
長々と書きましたが、これで終了。2023年後半はこのアルバムの曲群の断片を常に脳内で再生していたような気がします。
ここまで夢中になれるバンドがあらたにできたことは実にありがたいというか、素晴らしいことだなと改めて実感した2023年でした。ライヴも見に行けたし、また今後も通いたいしね。
それでは、よいお年を^^
キングレコード公式ショップより通販で ¥4,000(定価)+送料
2023年、この一枚!(その3)JOHN COLTRANE - Africa / Brass
続いてはジャズの大好きなアルバムを……なんとアメリカ盤オリジナル!
うぉぉー!
【LP】JOHN COLTRANE - Africa / Brass(Impulse A-6) 赤黒レーベル 艶あり '61年 USオリジナル
ここ数年はよくジャズを聴いていて、中でも特にジョン・コルトレーンが好きで少しずつLP盤を買っているのですが、まさかオリジナル盤にまで手を出すことになるとは。
盤面に細かいスレが多くて、一瞬「えぇぇ……」という感じなのですが、いざ聞いてみるとノイズ等はほぼ無し。ごくごく普通の我が家のオーディオでも生々しい音が鳴りました。嬉しい!
このアルバム、とにかく勢いというか怒涛のプレイといった感じが心地よくて大好きなんですよね。ワルツ調で甘いメロディも出てくる"Greensleeves"も怒涛という言葉が似合う展開。カッコいい。
そしてなんといってもオリジナル盤特有のジャケットの重厚感とコーティング、そこに加わる経年劣化、これが味わい深い。
レコード盤も同様にちょっと重い。後年の再発盤とはあからさまに異なる重厚感。
底割れ、角打ち、コーティングのスレ、上部裂けをテープ補修などなど。有り体に言って「状態悪し、カウンターにて要チェック」ってやつです。
見開きジャケット内側の下部にこんなスタンプが。
検索してみると、ダンモ(モダンジャズ)全盛期の頃にあったお店で、いまはもう閉店しているのだそう。
ファイヴ・スポット……ニューヨークの有名なクラブからとったのかな。"ファイヴ・スポット・アフター・ダーク"って曲もありますよね。
ジャズ喫茶文化華やかなりし頃の大阪で多くの人を魅了したレコードが、その後巡り巡って大阪市内の中古レコード店に辿り着き、それをわたしが手に取った。今年の春ごろだったかな。
人に歴史ありとはよく言いますが、当然のことながら中古レコードひとつとっても歴史があるのだなと実感した次第です。
ディスクユニオン大阪店にて ¥2,650
2023年、この一枚!(その2)DAVID BOWIE / Ashes To Ashes
ほい、続けて更新です。
コレクション対象を7インチに絞ったDAVID BOWIEモノをひとつ……。
【7inch】DAVID BOWIE / Ashes To Ashes(RCA 101.410) '80年 BRAZIL 33回転promo
BOWIEの1980年の名曲"Ashes To Ashes"のプロモ盤(ブラジル)です。B面は"Move On"。
ブラジルのレギュラー盤は、イギリス盤をはじめとするあのデザインのピクチャースリーブ付きでのリリース。ただしプロモ盤はこのカンパニースリーブ付きです。正直なところ、実物を初めて見ました。
中身はイントロ短縮のsingle edit ver.です。
レーベルはブラジル盤特有のデザインな上にポルトガル語で"PROMOTIONAL~"の印字が。
これはわたしの偏見なのですが、ブラジル(ポルトガル)盤の中古レコードって大半がボロボロの印象しかなくてですね。まずここまで状態のいいのはビックリというか……ちょっと複製を疑うほどでした。
が、カンパニースリーブ裏の刻印がきちんとあって、さすがにここまできれいに複製はできないよな、ということで一安心……ってことでいいよね?
冒頭にも書いたように店頭などで実物を見たことがなかったので相場もよく分からず……
とはいえ、この状態(いわゆるミント・コンディション!)で手に入ったのだからよし!
当然のことながら、お手頃価格で入手できるレコードはまだまだあるね。BOWIEコレクションの森は深い深い深い。
ヤフオク!にて¥3,200+送料
2023年、この一枚!(その1)FLOWER TRAVELLIN' BAND / Satori
なんと約半年ぶりの更新ということで……どうも。
購入記録日記は停まっておりましたが、細々とレコードやCDは買ってます。昨今、巷を賑わすレコードブームとやらも相変わらずアレで、わたし自身は少し引き気味ではありますけれども。
今回はShortNote時代から12月に書いていた「この一枚!」シリーズです。一年間で買えて嬉しかったものをとり上げます。数回(数枚)に及ぶこともあります。
では早速……直近で買った一枚から。長年のwant盤をクリスマスについに確保です。なんと年末の挨拶がてら訪れた馴染みのお店で発見!わぉ!
【LP】FLOWER TRAVELLIN’ BAND / SATORI(Atlantic/ワーナー P-8056)'71年 オリジナル
内田裕也プロデュースのロックバンドによる2ndアルバム。
ジャパニーズロック(ヘヴィ&サイケ)の金字塔として名高い1971年作のオリジナル盤LPです。見開きジャケット仕様、曲目リスト付。
これが見開き内部。東洋のサイケ感、これぞ見開きジャケットの魅力!
ジョー山中のハイトーンヴォイス、石間秀樹の東洋な音階を使った独特なギター。カッコいい!
冒頭は地を這うようなヘヴィなリフを使ったブラック・サバス風の楽曲ながら、本領発揮は二曲目の"Satori Part Ⅱ"!
なんかむちゃくちゃイカす当時の映像があったので。
楽曲全編はこちら。
15~20年くらい前はまずまず中古店で見かけるレコードで油断していましたが、いつの間にやら高騰……というありがちな印象。油断大敵。
これは見開きジャケット仕様なのですが、見開きじゃない再発盤や海外リリースの再発盤(ブートレッグ?)、また近年発売のリマスター盤LP(←わたしも買いました)なども存在しているものの、やはりワーナーP-8000番規格のオリジナル盤が欲しかったわけです。
以前の投稿でも少し触れましたが、この当時のワーナー日本盤って、洋楽邦楽問わずかなり音がいい印象なんですよね。
そしてこれもご多分に漏れず、生々しい音!
クリアだとか、音圧がすごいとか、(巷のレコードブームでよく言われている)暖かい雰囲気とかじゃない、それらとは全く異なる生々しさ。ゴリっとざらっとした生々しさ。そこが種々の再発盤やCD、サブスクとは大きく異なる点だと思います。
あと、ジャケットの味わい深さね。白いジャケットなので特にシミ等による経年劣化がある。これもまたいいわけですよ。
(とはいえ、これはかなり綺麗な方だと思います)
古い時代のオリジナル盤を求める理由はそこかなと。
大阪市内の馴染みのお店で購入。価格は秘すw
2023年 5月 控えめに
ほい、どうも。今月もまた購入記録にて更新です。
そういや先日、公式から「開設一周年おめでとう」メールが来てました。ありがとうございます&おめでとう、わたし!
今月はタイトル通り、控えめ。新品×2、中古×1です。少ない。
まずは中古盤から。アメリカ盤です
ビートルズカバー多めのゆるボサノバアルバム。ビブラフォンの音色が心地いい。
夏に向けてちょうどいいかなと思って購入。冷房を効かせた部屋でこれとフリージャズを交互に聞きながら落差に酔いしれたいと思います。
続いては新品。
日本の古いジャズ、ライブ盤。
ジャズレーベルThree Blind Miceの発掘音源だそうで、ミュージックソウ(おーまーえはーアーホーかーで有名な鋸かな?)の音も入ってたりして興味深い。アツい!
超有名盤の50周年再発LP。
数年前に出た45回転高音質盤を持ってたんだけど、2枚組で聞くのが面倒だったので、これを機に買い直し。なお、オリジナル盤はここ数年で中古価格の高騰が著しくとても買える値段ではなくなってしまっている。もちろんわたしは持っていない。
45回転盤はなじみの中古店に売りに出しました。2500円になりました。ありがとうございました。でも、音は圧倒的に45回転盤が良かったんですよね…。
といったところで今回はここまで。少ない!
5月に上記や所有のレコード以外でよく聞いたのは…
キノコホテルの新曲。こんなに早くも操業再開するとは!今月に新譜が出て月末に実演会がある。めちゃくちゃ楽しみ!しばらくはメンバーを固定せずに活動するとのこと。ロリータ18号みたいだと言われてるけど、個人的にはドレスコーズみたいだと思っててなんか嬉しい。
そんなドレスコーズの新曲も発表された。
切ない懐かし'90年代風路線が続いてるようでナイスです。
中学生の頃、塾に行く前に独りで早めの夕食をとってる際にテレビから流れてきたメロディ……みたいなイメージかな。NHKの「みんなのうた」におけるポップス枠的な。わたし個人の超ピンポイントな記憶(ツボ)を突いてこられた感じ、たまらん。
なんだかんだで文字数けっこうきたのでこの辺で。
6月編でまた!
2023年 4月 内容は重く、財布は軽い、そして記事は長く…
ほい、どうも。今月もまた購入記録にて更新です。
ま、タイトル通りの感じで。
まずは新品レコードから。レコードストアデイでの限定リリース。
RECORD STORE DAYとは
ここ近年は本来の趣旨というか理念から乖離している気もするし、わたし自身も少し引いた目で見ている。などと言いつつ………
STONE TEMPLE PILOTSの初代ヴォーカリストのソロ1stアルバム('98年作)がLPで再発売。たしか'98年当時はレコードは出てなかったはず。
昔から大好きな作品なので、迷わず購入。2枚組がめんどくさいとか、カラーレコードが気に入らないとか普段は言ってるのにねw
若き日のブラッド・メルドーが参加しているのも興味深い。ジャケットがジョン・コルトレーンっぽいしね。いま聞いてもなお興味が増す。
次はなんと…DAVID BOWIE(またかよ!)の7インチボックス!
これはねぇ……もともと買うつもりじゃなかったんですよ。まずもって高額だし、人気盤なので朝から並ばないと買えないだろうし(レコードストアデイの商品は発売日当日は予約・取り置きはできない。ネット通販もできない規則。事前の予約ももちろんダメ。そして0時を過ぎて日付が変われば全て解禁される)、そもそも並ぶつもりもなかったしね。
当日の夕方に梅田のタワレコにLPを買いに行ったわけよ。BOWIEも残ってたら買おうかな~くらいのノリで。もちろん残ってなかったんですよね。そらそうよ、ってことで上のLP一枚だけ購入して帰宅。
で、0時を回ってネットを見てみたらミナミのタワレコに店頭在庫がまだ残ってるのを見てしまった……。うむ。
その場で店頭取り置きを頼みましたよねw そして翌日いそいそとなんばまで出向いて買ってきたという。
中身に関しては、いろいろと言いたいこと(不満点多し)があって、それはTwitterにダダダっと書いたんだけど、いずれここで単体の記事で書ければなと。ヤバいやつが書いた長文のアマゾンレビューみたくなりそうですけどもw
続いても新品レコード。しかしこれはレコードストアデイとは無関係の再発盤。
古い日本のジャズ。というか、サイケデリックロック調の曲あり、様々な楽器を織り交ぜた呪術的なサウンドあり、フリージャズ的でもありという内容。ようやく聞けたわ。最高だわ。
オリジナル盤は超×20レアなので、こういうマニアックな再発はほんとにありがたい。当時の東芝音楽工業製の意匠にならってクリアーレッド盤(当時は赤盤という特殊なレコード)仕様で、帯もまたかなり忠実に再現されている。ナイスです。
以下は中古盤。今月はすべてLPです。ヘヴィでした。内容、価格ともに。
せっかくなんで安かった順にいきましょうかw
フランク・ザッパ初期の名盤。ぐわりんちょ。
オリジナル盤ではなく、'70年代半ばの再発アメリカ盤。とはいえ、ジャケットの質感から漂う情緒や、いい具合の経年劣化感、音の良さもあって大満足。
昔のライコ盤CD(緑のプラケースの輸入盤)でずっと聞いてきてたので、音の違いにびっくり!レコードの方が圧倒的に生々しい、恐ろしいくらいに。そしてそれこそが、古いレコードをわざわざ買って聞く魅力なのだと思う。
ジョン・コルトレーンのオリジナル盤!ついにジャズのオリジナル盤に手を出してしまう。コーティングジャケットが美しい。
ジャケット補修跡あり、盤面スレ多しでまずまずのお手頃価格だった。
見開きジャケット内側には、とあるお店のスタンプが。ミナミの夜のお店からのおさがりのようで……。かつて夜の街の酒場でターンテーブルに乗せられ、多くの客を酔わせたレコードがひっそりとその役目を終え、巡り巡ってとある中年男性の部屋にたどり着いた。なんというか……こう…味わい深いね。
最後もジャズ、イギリスのジャズ。
イギリスのジャズピアニスト、マイク・ウェストブルックによる大所帯バンド作品。わたしの好きなジョン・サーマン(サックス)も参加している。日本盤オリジナル。
ジャケットの通り、戦争を題材にした作品。
冒頭は戦勝をやんややんやと祝う曲、そして静謐な曲へ。B面に入ると一転、混沌としたフリージャズがひたすら展開される。
今もなお戦争が続いているこの世界において、この内容は重い。
国力の差は軍事力の差、パワーバランスでもって世界平和を維持するとは何だったのか?では逆にその軍事力の放棄を声高に宣言したところで「そんなんあんたらの勝手やし知らんがな」と攻め込まれたらどうするのか?答えの出ない考えが脳内をグルグルめぐるなか再生されるフリージャズ……って重いわ!!!価格もへヴぃだったわ!!!財布が軽くなったわ!!!!(カードで買ったけど!)
といったところで今月はここまで。
GWの予定は古い日本映画の特集上映を見に行くこと、聞かなくなったレコードを売りに出すことかな。これを書いてる5月頭にも新品再発LPが届いてまして、それはまた次回の講釈で。
ではまた!
2023年 3月 それなりに充実
ほい、どうも。
今月もまた購入記録にて更新です。日記的な内容は皆無です。
タイトル通り、充実。なかなかの密度、ナイス!
(長いです。約2,000字)
まずは新品CDを一枚。前作から一年、ムーンライダーズの新譜!
フリー/インプロ系アルバム。
その手のジャズやプログレを好んで聞いているので比較的スッと入ってきた。前作からその前兆もあったしね。最初はサブスクでヘヴィロテ、やっぱブックレットの写真とか見たいし、クレジット読みたいし、それなりに長年のファンなのでお布施的な意味も込めてブツをゲット。
ちなみにタイトルはヤードバーズの"Happenings Ten Years Time Ago"のパロディ。リリースが発表された直後にツイッターの相互フォローさんがいち早く指摘していた。そこに気付けなかったわたし、ちょっと悔しいw
リリース後の鈴木慶一インタビューでご本人も認めていた。
そしてわたしが新譜を購入した数日後に「アナログ盤リリース」の情報が入るw は?新譜CDリリース情報解禁時になぜ同時に告知できなかった?時間差で出すとしても、もっと期間あけろや。などと憤りアナログ盤は無視することにした。
それはさておき6月のライブの先行抽選は申し込んだ。どないやねん。
続いては新品LP
全く知らないミュージシャンをお店の試聴機で軽く試聴して購入するという行為を20年ぶり?くらいにした。
古き良きアメリカンミュージック(ジャズ)といった感じ。細野晴臣の近年作にも通ずる印象でヨシ。お店のポップにも『細野晴臣、桑田佳祐が絶賛!』とあった。なるほど。
続いては中古レコード。
日本のジャズ、いわゆる和ジャズ。
タイトル通りの内容で悪くない。よく分からんけど良い、それでいい。フリージャズというのともちょっと違うのかな…と思う。
イギリスプログレの名盤をLPで。
昔からCDでよく聞いてるアルバムがようやく納得価格で見つかった。嬉しい。
おそらく日本盤オリジナルだと思われるが想像以上に音が良くてびっくりしている。
ワーナー規格番号P-8000番代、侮れない。他にはジョニ・ミッチェルやニール・ヤング、キング・クリムゾンなどの初期タイトルが有名か。
コルトレーンのライブ盤。
ジャケットもうちょっと何とかならんかったんか?と思うが、内容は最高。マイ・フェイバリット・シングスかっこいい!
続いて7インチ(ドーナツ盤)
モット・ザ・フープルの日本盤もコレクションしたいと思って探してるのだが、まぁ見つからん。で、ようやく一枚ゲット。
折からのレコードブームのせいなのか、見つかっても高い。昔はもっと安かったはずだが……。あと、初期と後期で昔から恐ろしく高いブツもあるので完コレは宝くじでも当てない限り無理w
トリビュートアルバム"MOTH POET HOTEL"でハイロウズ(日本のバンド)がカバーしてた曲やね。
そして今月もまたBOWIEものが充実!わぉ!
"Ashes To Ashes"のブラジル盤プロモ!
プロモ盤はPS無し、レギュラー盤はおなじみのPS有りだそうで。うむ。
状態が良いのもまた嬉しい。ブラジル盤って基本的にボロボロなのが多いので。しかしこれは状態が良すぎて偽物を疑うくらいだw
年末に書いてる「今年の一枚!」候補の筆頭(暫定)
ラストもBOWIE!いぇー!
またまた"Ashes To Ashes"、だがこれは'90年のプロモオンリー盤(スペイン)。
'90年リリースのベストアルバム"CHANGESBOWIE"からのカットで、B面はなんと"スターマン"。
コレクター視点から言うと、右上に手書きの番号付きver.もあるし、ジャケ中央にステッカーが貼られてるver.もある。わたしのは両方とも無しver.。完コレへの道は険しい……。
ちなみに同タイトルの日本盤にも'80年のプロモオンリー盤があるが、激レア盤として有名。20年近く前に2.5諭吉で一度見かけた記憶があるが、今はその数倍はするそうな。完コレへの道は……(ry
といった感じで3月の収穫はここまで。満足です。
(オマケ)
上記の作品以外でサブスクでよく聞いていたのは松田優作。渋い。
「キム○クっぽいすね」は禁句や。
先に挙げたデュオの前作も聞いた。ぶっちゃけこっちの方が好みかな。
そういやツイッターどうなるんすかね。今これを書いてる時点で青い鳥が犬に変わってる。なんやねん、ほんま。
わたし自身は緩やかにマストドンJPに移行していくつもりである。
2010年前後の頃のノリを取り戻すのはもう無理だろうけど(ユーザー側の意識も大きく変化していると思うし)、せめて今よりは少しましになって緩く長く続いてくれたらいいのにね……。
今月は以上です。長くなったね。
ではまた!